FPケーブル・AEケーブル(弱電)・HP電線(弱電)の違い

 

  • FPケーブル=Fire Protection=耐火
  • AEケーブル=Alarm Polyethylene=警報用のポリエチレン
  • HPケーブル(電線)=Heat Protection=耐熱

まず、AEケーブルは感知器や非常放送設備などの使われます。

直訳すると「警報用のポリエチレンのケーブル」ですので、警報(非常放送)設備の配線に採用されます。また、感知器に関してですが、採用されるのはP型感知器のみですので、覚えておきましょう。

対して、FPケーブルは非常放送設備には採用されません。

注意点としては、AEケーブルに耐火性も耐熱性もないということです。

火に晒されたら、即アウトなケーブルです。

HPケーブルは耐熱用のケーブルでして、これもAEケーブルと同様に非常放送設備の配線に採用されます。感知器に関してはR型感知器限定です。

これら全てをもう一度まとめてみましょう。

FPケーブル・AEケーブル・HPケーブルの違い

  • FPケーブル:消火栓、スプリンクラー、非常灯、誘導灯等に採用
  • AEケーブル(弱電):非常放送設備、P型の感知器に採用
  • HPケーブル(弱電):非常放送設備、R型の感知器に採用
要は接続される機器が違うということです。

 

FPケーブルのジョイント方法

FPケーブルのジョイント方法は、結論「マイカ→エフコ→ビニテ」の流れです。

まず大前提として、FPケーブルは耐火目的ですから、普通のケーブルと同じようにジョイントしてはいけません。火災が発生した時にジョイント部分に不具合が発生した場合に、負荷へ電源を供給できなくなります。

ジョイントする所までは普通のケーブルと同じですが、テープを巻く際に使用するテープが他のケーブルとの違いです。

使用するテープは下記3種類です。

マイカテープ・エフコテープ・ビニールテープの解説

  • マイカテープ:耐火用
  • エフコテープ:絶縁用
  • ビニールテープ:固定用

繰り返しになりますが「マイカテープ→エフコテープ→ビニールテープ」の順番でテープを巻いていきます。大きな違いはマイカテープを使用するか否かですね。それ以外は対して変わりません。

よってFPケーブルをジョイントする作業があった際には、あらかじめマイカテープを用意しておきましょう。

エフコとビニテはあると思いますが、マイカは忘れがちですので注意しましょう。

 

FPケーブルを作っているメーカー

 

FPケーブルを作っているメーカー

  • フジクラダイヤ
  • 古賀エレコム
  • 住電日立ケーブル
  • 富士電線

上記のような会社がFPケーブルを作っているメーカーです。

個人的にはフジクラダイヤが強い印象ですね。僕の現場でもフジクラダイヤを採用しています。迷ったらフジクラでいいと思いますよ。

注意点としては、製造年月日が昨年になっていたりすることです。

フジクラ含め、メーカーはケーブルを作り置きしています。2019年に作ったケーブルが2020年に注文されて現場に運び込まれてくることがあったりします。

すると、施工したのは2020年なのに、ケーブル自体は2019年だったりするんです。

これ割と面倒でして、うるさいお客様だと「なんで今年のケーブルじゃないんだ!」と言われる可能性があったりします。

また、過去のケーブルを調査する際に「1989年」とケーブルに書いてあっても「1990」年に施工されていたりします。

幹線更新の工事は30年くらいで行われますが、その調査をする際に間違った情報を取得しやすいです。

その辺は線名札を付けるなどして、勘違いしないようにしましょう。

 

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