UTMでWindows7からWindows10にアップグレード・インストールする方法はご紹介させていただきました。Windows 7のメディア入手も難しいこともあり、今回はWindows10をそのままインストールする方法をご紹介させていただきます。
UTM について
UTMは、QEMUベースの仮想化・エミュレーションツールで「GitHub」で無償提供されています。(AppSrore版もあり)本ブログの記事でも、UTMで M2 Macに Windows11 をインストール、「OS9」のインストールや「Mac OS 10.4 Tiger」のインストールでご紹介させていただいています。
UTMで M2 Macに Windows11 をインストール
macOS 14 Sonomaに UTMで Mac OS 10.7 Lionをインストール
準備に必要なもの
- Windows 10 のインストール ISOイメージファイル
Microsoft公式よりダウンロードが可能です。
UTMのダウンロード・インストール
Mac用のUTMは、下記サイトよりダウンロードが可能です。こちらも「App Store」と「GitHub」からダウンロードできます。
ダウンロードされた.dmgを開きアプリケーションフォルダへコピーします。
UTMでWindows10インストール
UTMの設定
「新規仮想マシンを作成」をクリックします。
「エミュレート」を選択します。
「Windows」を選択します。
「Windows 10以降をインストール」「ドライバとSPICEツールをインストール」にチェックを入れます。「起動ISOイメージ」は事前にダウンロードしているWindows 10のISOイメージを選択します。
アーキテクチャ、システムはデフォルトのままで、ここではメモリを6GB、CPUコア数を8コアに設定しました。
ストレージの容量もデフォルトの64GBにしています。
「仮想マシン設定を開く」にチェックを入れて保存します。
仮想マシンの設定の編集が開きます。システムでは、「マルチコアを強制」にチェックを入れます。
入力では、「対応USB」をUSB2.0を選択しています。ここは3.0のままでもいいかもしれません。
ディスプレイでは、「Spice QXL GPU (primary,vga compatible) (qzl-vga)」を選択、拡大/縮小を両方「リニア」に設定しました。
ネットワークでは、「仮想VLAN」「rtl8139」で設定します。
保存したら、スタートボタンをクリックします。
Windows10のインストール
「Press any key to boot from CD or DVD..」がでたら「Enter」します。
Windows セットアップ画面になりますので、次へ進めていきます。
Windowsのライセンス認証では、「プロダクトキーがありません」をクリックします。
「オペレーティングシステム」を選択します。
ライセンス条項の同意にチェックを入れ次へ進めます。
インストール先ドライブを選択します。新規でパーティションを作成しています。
インストールが始まります。「インストールするファイルの準備中」に結構時間がかかるかと思います。
再起動してセットアップになります。
「サービスを開始しています」「デバイスを準備しています」と進みます。この66%あたりで動きが鈍くなりますが進みます。
「準備しています」で動かなくなります。かなり待っていてもこのままです。
「準備しています」画面で、「Shift」+「F10」を押してコマンドプロンプトを立ち上げます。
Touch Barの場合は、「fn」キーを押してファンクションキーにするか「システム設定」「キーボード」の設定でTouch Barの表示を「F1、F2などのキー」にします。
「コマンドプロンプト」が起動したら「regedit」と入力して「Enter」、「レジストリエディター」を起動します。
「レジストリエディター」が起動したら、左ペインから以下をたどります。
「HKEY_LOCAL_MACHINE」「SYSTEM」「Setup」「Status」「ChildCompletion」の中の「setup.exe」をダブルクリックします。
「setup.exe」の値のデータを「3」に変更してOKをクリックして、レジストリエディター、コマンドプロンプトを閉じます。
「強制システム終了」して再起動します。
「強制システム終了」の確認、OKします。
再スタート後に「準備しています」画面で「コンピューターが予期せず...」が出てくる場合、再度コマンドプロンプトを起動して、「setup.exe」の値のデータを「3」に変更してください。値が変わっていないとアラートが出てきます。
再度、スタートボタンを押して起動すると「お待ちください」の画面になります。が、ここでも進みませんので、「強制システム終了」して再起動します。
「強制システム終了」します。
編集からネットワークの「ネットワークモード」をホストのみに変更します。
※最初の設定から「ホストのみ」にしていると、起動してきません。
再度、スタートボタンを押して起動すると「お待ちください」の画面になり今度はあっさりと進みます。
Windows10の設定
Windowsの設定が始まりますので、ウィザードに従い入力していき進めます。
画面が切り替わります。
起動しました。続けて「UTM Guest Tools」のインストールをします。
ドライブイメージのオプションをクリックしてWindows10のISOイメージを取り出して、いったんシャットダウンします。
編集からネットワークの「ネットワークモード」を「仮想VLAN」に戻します。
Windows 10のインストールが完了しました。あとはお好みに設定をしてください。
UTMで M2 Macに Windows10 をインストール方法をご紹介いたしました。Windows7からのアップグレードインストールよりは、多少手間がかかりますがクリーンインストールしたい方はこちらの方がいいのかもしれません。