二級建築士があれば建設業許可は取れる?

二級建築士の資格を持っていれば、建設業許可は取れるのか??

その答えとしては、それだけでは取れません!というのが答えになります。

建設業許可を取得するためには様々な要件をクリアしないと取得することができません。

もっと正確にいうと、二級建築士の資格を持っているだけで、他の要件をクリアして

いない場合は建設業許可を取得することはできませんが、二級建築士の資格を持っていて尚且つ他の要件をクリアしているのであれば、建設業の許可をとることは可能です。

建設業の許可を取るためにはどんな要件が必要なのか?

また二級建築士があれば建設業許可は取れるのか?について解説をしていきます。

まず一言で建設業許可と言っても、工事の種類によって29種類の業種に分かれています。

どの業種を取るにしても、共通の要件としては、「経営業務の管理責任者」「専任技術者」を自社内で確保しなくてはいけません。

「経営業務の管理責任者??」「専任技術者??」なんだか難しい言葉ですよね?

簡単に言うと、建設業許可のキーマンになる役職、「経営の柱」「技術の柱」と考えて頂けるとよいと思います。この2つのキーマンを自社で備えなければ、その業種の建設業許可も取得できません。

まずは「経営業務の管理責任者」の要件は次のいずれかに該当する方が必要です。

建設業に関して5年以上経営業務の管理責任者として経験のある者

②建設業に関して5年以上経営業務の管理責任者に準ずる地位にあり、経営業務を管理した経験のある者

③建設業に関して、6年以上経営業務の管理責任者に準ずる地位あるものとして、経営業務の管理責任者を補佐する業務に従事した経験がある者

④建設業に関して2年以上役員等として経験を有し、かつ5年以上役員又は役員に次ぐ職制上の地位にあるもの。さらに5年以上財務管理、労務管理、業務運営管理の従事した者を補佐としておくこと。

⑤5年以上役員としての経験を有し、かつ建設業に関して2年以上の経験があるもので更に、5年以上の財務管理、労務管理、業務運営管理に従事した補佐役をおくこと。

以上のうち、どれか1つでも満たす人材が建設業の経営業務の管理責任者になることができます。経営業務の管理責任者の要件は2020年10月から法律の改正により変更になったため、以前と比べ多少緩和がなされました。

次に「専任技術者」の要件は次の三点のうちいずれか三点を満たす必要があります。

①許可を受けようとする業種に関して、所定の国家資格等を所有する者

②大学や高等専門学校の所定学科を卒業し、卒業後許可を受けようとする業種について3年以上の実務経験のある物

③許可を受けようとする業種につき、10年以上の実務経験を有する者

以上三点のいずれかを満たす方建設業許可の「専任技術者」になることができます。

「経営業務の管理責任者」と「専任技術者」の違いは、「経営業務の管理責任者」は上記に記載したある一定の経営経験があれば、建設業許可の全ての業種の「経営管理の管理責任者」になることができますが、「専任技術者」は業種毎に実務経験や資格、学歴のいずれかが必要になります。

二級建築士の資格を持っている場合は、①の条件で「専任技術者」になることができます。

では二級建築士の資格を持って、どのような業種の建設業許可が取得できるかというと、「建築一式工事業」「大工工事業」「屋根工事業」「タイル工事業」「内装工事業」の5種類の専任技術者になることができるので、経営業務の管理責任者の要件を満たす人材がいる

会社であるなら、最大上記5つの業種の許可が一度に取得することが可能になります。

尚、「経営業務の管理責任者」と「専任技術者」は同一営業所内であれば兼務できますので、それぞれの要件を満たしさえすれば一人親方の個人事業主の方でも複数業種の建設業許可を一度取得することは可能です。

また2020年10月の建設業法改定により、これまで任意事項であった、「健康保険」「厚生年金」「雇用保険」への加入が義務化されたので、これら社会保険に加入義務があるのにも関わらず加入していない場合、他の要件を満たしていたとしても建設業の許可を取得することができなくなりましたので注意が必要です。

その他、会社として、過去に建設業法違反をしていないこと、反社会的組織とつながりがないこと、経営管理責任者や専任技術者が常勤の職員であり、犯罪歴がないことなど欠格要件に該当しないのであればOKです!!

一般的に建設業の許可は、国家資格者がいる会社だと、許可を取る際も手間は減りますし、複数業種を一度に取ることもできます

以上二級建築士があれば建設業許可は取れる?の解説になります

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