鹿屋・大崎で100MWのメガソーラー、稼働済みでは九州で最大規模

藤崎電機と再生可能エネルギー子会社のガイアパワーが合併して発足したGF(徳島県阿南市)は4月28日、鹿児島県において太陽光パネル出力が約100MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「鹿屋大崎ソーラーヒルズ太陽光発電所」が営業運転を開始したと発表した。

稼働中の太陽光発電所としては、九州で最大規模となる。

3月10日に売電を開始していた。着工は2017年4月で、約3年間かけて完工した。

太陽光パネル出力の約100MWに対して、連系出力は75.64MWとなっている。

発電事業者となる特定目的会社(SPC)、鹿屋大崎ソーラーヒルズ(鹿児島県鹿屋市)には、GFのほか、京セラと東京センチュリー、九電工が出資している。GFが72.7%を、残りの3社が9.1%ずつを出資した。

京セラは太陽光パネルの供給、九電工はGFとの共同企業体(鹿屋大崎ソーラーヒルズ建設工事共同企業体)でEPC(設計・調達・施工)、O&M(運用・保守)サービスを担当する。

東京センチュリーは資金面を担った。同社と福岡銀行が共同で主幹事を務め、17行の地方銀行が融資するシンジケートを組成した。総投資額は約400億円としている。

固定価格買取制度(FIT)に基づく売電単価は40円/kWh(税抜き)で、年間発電量は、一般家庭約3万9300世帯分の消費電力に相当する、約11万7000MWhを見込んでいる。

メガソーラーは、鹿屋市と大崎町にまたがる山林地域に立地する。3年以上前にゴルフ場建設計画が中断した土地を活用した。

土地の起伏はそのままに、35万6928枚の太陽光パネルを並べた。森林に開発しながら雨水や土砂の流出を防ぐための手法として、造成を最小限とし、さらに、木を伐採しても伐根はしないことによって、土地をできるだけ傷めずに開発したとしている(着工時の関連ニュース)。

木を切っても、根は残しておくことで、雨が降っても従来のように土地が水を吸収し、鉄砲水のように一気に周囲に流れ出たり、土砂が流れることを最小化した。

斜面はそのまま生かすため、傾斜が20~30度の急斜面に対応できる工法を開発し、重機や架台も特殊なタイプを採用した。この工法によって、1カ月間で約10MWのペースで施工できたとしている。

パワーコンディショナー(PCS)は日立製作所製、富士電機製、連系設備は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用した。

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