今回は受変電設備における変圧器・トランスの二次側計器類の選定方法について解説したいと思います。トランスの2次側って何が必要なの?変流器や変成器の選定方法について知りたい方におすすめの記事となっていますので是非最後までよろしくお願いします。
電流計の選定方法
変圧器2次側電流の計算方法
電流計は変圧器容量から変圧器2次側の電流値を計算し機器仕様の選定を行います。変圧器2次側定格電流を算出する場合次の項目を確認しましょう。
トランスの2次側電流に必要な条件
トランスの二次側電圧
トランスの容量
トランスの仕様(単相・三相)
トランス2次側電流の計算例
トランスの二次側電圧 :210[v]
トランスの容量 :300[kVA]
トランスの仕様 :三相
A=300[kVA]÷0.21÷√3≒825[A]
上記計算により、トランスの2次側定格電流値は825[A]流れることになりこの値を超える機器を選定する必要があります。
変圧器容量による電流計の選定表
三相トランスの場合 ※210Vで計算
容量[kVA] 定格電流[A] 電流計[A] 将来性を考慮した場合
20 55 75 100
30 83 100 200
50 138 200 300
75 206 300 400
100 275 400 500
150 412 500 750
200 550 600 900
300 825 1000 1500
変圧器二次側電流値の計算式
定格電流値[A] = 変圧器容量[kVA] ÷ 二次側電圧[Ⅴ] ÷ √3
単相トランスの場合 ※210Vで計算
容量[kVA] 定格電流[A] 電流計[A] 将来性を考慮した場合
20 96 150 200
30 143 200 300
50 238 300 400
75 350 500 600
100 476 600 800
150 715 1000 1200
200 953 1200 1500
300 1430 2000 2000
変圧器二次側電流値の根拠式
定格電流値[A] = 変圧器容量[kVA] ÷ 二次側電圧[Ⅴ]
工場や福祉施設など改修や増築によるトランス容量の変更により計器の取り換えを行わないで済むよう設計時は建物用途や将来性を考慮して必要な場合1.2~1.5倍の電流値を想定して選定するようにしましょう
電圧計の選定方法
トランス2次側の電圧計は電圧値により選定するためトランスの2次側の電圧を確認することで選定することができます。
主に使用される変圧比
一次側電圧[v] 2次側電圧[v] 電圧計[v]
6,600 210 300
6,600 210ー105 300
6,600 440 500