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管理者A
キーマスター今回は、キュービクル改造の際の注意点について解説したいと思います。現地調査や、客先要望などでキュービクルの改造を行う際に、改造して問題ないか疑問に思ったことはないでしょうか。そういった方の解決になると思いますのでよろしくお願いします。
現地調査にて既設のキュービクルを確認したところ・・・
とある現場の改修工事において、負荷の増設、危機の老朽化等により既設キュービクルの改造が必要となりました。既設のキュービクルを確認したところ[認定品]と記載された銘板が取り付けてあったのですが、キュービクルの改造は可能でしょうか。認定品の改造について
既設キュービクルに[認定品]と記載された銘板が取り付けてあった場合、盤メーカー及び所轄の消防と協議を行えば可能です。が…改造内容が限定的であり多くの場合で不可能の場合が多いです。
不可能理由は、[認定品]銘板が取り付けてあるキュービクル(以下認定キュービクル)は、非常電源専用受電設備の適用を受けており、改造を行うと認定品の規格から外れ非常電源専用受電設備また建物との離隔距離の適用受けることができなくなる場合が多いためです。キュービクル認定品による利点
非常電源専用受電設備の適用
建物との離隔距離の緩和※注意
「このキュービクル式非常電源専用受電設備は認定品であり、このキュービクルを
増設・減設・改造するときは、必ずキュービクル製造業者と事前協議してください。
またこのキュービクルは、消防法に基づく非常電源であり、
所轄消防署と事前協議を行い、改造内容や届出等の指示を受けてください」一般社団法人日本電気協会のキュービクル式非常電源専用受電設備認定委員会より
キュービクル式非常電源専用受電設備が消防法上の技術基準に適合していることを認定し、消防用設備等の非常電源を確実に確保することを目的として、昭和50年10月に発足した委員会のホームページ内の”キュービクル式非常電源専用受電設備認定制度のご紹介”にも改造した際の回答が記載されています。
出典:(キュービクル式非常電源専用受電設備認定制度のご紹介(パンフレット))よりキュービクル製造業者と事前協議
キュービクルの製造業者との主な確認内容は下記になります。
同じ規格のブレーカー、計器類の取り換えであれば更新とみなされ交換が可能です
ブレーカーの容量、個数、メーカーの変更であれば仕様が変わるため不可です
製造元の盤メーカーに変更点を確認し認定品の基準を満たしているかの確認が必要になります所轄消防署と事前協議
改造の内容及び認定品の基準を満たす旨を報告し保安上問題ないか協議を行います。
認定品の規格内での改造が可能な場合、消防に変更の旨を報告し、無断での改造を行わないよう注意が必要です。認定品の規格内での改造が可能な場合、消防に変更の旨を報告し、無断での改造を行わないよう注意が必要です。
盤メーカーの注意事項
盤メーカーのカタログにも注意書きとして改造を行う際は、事前協議を行うように記載されています。
認定キュービクルの増減設・改造
●手続き
a.認定キュービクルは消防庁告示基準に適合する非常電源であり、製造者は出荷時点での回路条件等により認定基準・設計基準により制作し、認定銘板を貼付し納入するものです。
b.従って納入後に増設・減設又は改造する場合には認定基準に適合するように再検討が必要となります。すなわち‘’保護協調はよいか‘’、‘’非常電源に対する影響はどうか‘’等、認定基準等にてらしての検討が必要であり、必ず製作者と事前に協議してください。
c.ユーザーはその内容により所轄消防署と協議をし、その指示のもとに増減設・改造の工事に着手することになります。
出典:(中立電機HP)より設計時のポイント
設計時に認定キュービクルを選定する場合は将来の改修を考慮して予備ブレーカーを設置しておくと負荷が増えた場合でも予備ブレーカーに接続するのみとなるため認定キュービクルの改造に該当せずまま使用することが可能です。-
この返信は2年、 5ヶ月前に
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管理者A
キーマスターまとめ
手元開閉器の設置と免除について
設置基準についての記述
電動機、加熱装置又は電力装置には、操作しやすい位置に手元開閉器として箱開閉器、電磁開閉器、配線用遮断器、カバー付ナイフスイッチ又はこれらに相当する開閉器のうちから用途に適したものを選定して施設すること。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。(解釈149)
免除についての記述
電動機を施設した機械器具又は電力装置に、手元開閉器に相当する適当な開閉器が取り付けてある場合
定格出力0.2kW以下の電動機又は定格入力1.5kVA以下の加熱装置若しくは電力装置をコンセントから使用する場合
専用の分岐回路から供給され、フロートスイッチ、圧力スイッチ、タイムスイッチなどにより自動的に操作される場合又はこれらに類する場合で技術的に手元開閉器を必要としないときとなっており室外機などの最寄りに取りつけている手元開閉器を免除したい場合はメンテナンス性、安全面に考慮して検討する必要があります。
管理者A
キーマスター今回の内容は手元開閉器の設置と免除について解説したいと思います。屋外や天井裏、厨房などの動力機器の付近に手元開閉器が記載された図面を目にすると思います。今回は、この手元開閉器の設置と免除解説していますので是非最後までよろしくお願いします。
手元開閉器の設置基準
電動機、加熱装置又は電力装置には、操作しやすい位置に手元開閉器として箱開閉器、電磁開閉器、配線用遮断器、カバー付ナイフスイッチ又はこれらに相当する開閉器のうちから用途に適したものを選定して施設すること。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。(解釈149)
「内線規程3302節3302-1手元開閉器(対応省令:第59条)」より抜粋手元開閉器の免除方法
”ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。”
電動機を施設した機械器具又は電力装置に、手元開閉器に相当する適当な開閉器が取り付けてある場合
定格出力0.2kW以下の電動機又は定格入力1.5kVA以下の加熱装置若しくは電力装置をコンセントから使用する場合
専用の分岐回路から供給され、フロートスイッチ、圧力スイッチ、タイムスイッチなどにより自動的に操作される場合又はこれらに類する場合で技術的に手元開閉器を必要としないとき内線規程上は、手元開閉器の設置を義務づけていますが、上記各号のいずれかに該当する場合はこの限りではないとしています。
電動機を施設した機械器具又は電力装置に、手元開閉器に相当する適当な開閉器が取り付けてある場合
定格出力0.2kW以下の電動機又は定格入力1.5kVA以下の加熱装置若しくは電力装置をコンセントから使用する場合
定格出力0.2kW以下の電動機
定格入力1.5kVA以下の加熱装置
電力装置をコンセントから使用する場合専用の分岐回路から供給され、フロートスイッチ、圧力スイッチ、タイムスイッチなどにより自動的に操作される場合又はこれらに類する場合で技術的に手元開閉器を必要としないとき
免除のポイント
上記内容をまとめると手元開閉器とは別に負荷を遮断する機能を持つ機器や容量の小さいものであれば取り付けなくてもよい。
基本的な回路構成(動力盤⇒手元開閉器⇒負荷)の場合では規定上外すことは難しい(満足していない場合が多い)ということになります。手元開閉器設置の目的
では、そもそも電動機の近くに手元開閉器を設ける目的は何なのでしょうか。手元開閉器は、機器のメンテナンス時に電路を容易に開放するとともに、誤って電源が投入されて感電するといった事故を防止するために設置されています。手元開閉器を設置していなかった場合・・・
作業員A、Bが空調機の取替作業にあたる
作業員Aが動力盤の開閉器を切り離す
作業員Aが空調機の取替作業を行う
別の空調機を取り換え終えた作業員Bが全ての空調機を更新完了と勘違いし動力盤の開閉器を投入する
作業員A “感電”
といった事故速報が流れないためにも負荷の見える範囲への手元開閉器設置は必要になります。安易に必要ないからと取り外さないよう検討を行うようにしましょう。管理者A
キーマスターまとめ
自動力率調整器の設置基準と使用用途について今回の内容では、自動力率調整器とVMCの関係について記載しました。回路の力率改善に用いられるコンデンサは、負荷の使用状況(軽負荷)により進み力率になる場合があります。進み力率になると過電圧となり機器類に悪影響を与えるため対策が必要となります。
主な設置環境としては…
コンデンサを分割して設置している場合
動力の使用比率が高く夜間の稼働ない建物(工場等)動作のフロー
自動力率調整器による回路力率の測定
設定値を超える力率の検出
電磁接触器に開閉信号を伝送
電磁接触器の開閉により力率を調整する管理者A
キーマスターまとめ
油入とモールドの違いと選定のポイント油入モールドの主な違い
項目 油入 モールド
メンテナンス 油の劣化診断 なし
冷却方式 油冷却 空気冷却
燃焼性 可燃性 難燃性
大きさ 大きい(モールドに対し) ー
消火設備 容量により特殊消火が必要 容量にかかわらず大型消火器
使用場所 屋内・屋外 屋内・屋外(条件付き)
価格 安価(モールドに対し) ー選定のポイント
コスト
価格を考慮する場合油入のほうが安価となる
設置場所
油入は設置場所により条件はないがモールドの場合キュービクル仕様に条件あり
寸法
設置場所のスペースが限られてる場合、モールドのほうが寸法・重量ともに小さくなる
※サイズによっては油入方が小さい場合があるので注意する
可燃性
油入は機器に油を含んでいるため周囲に発火性の物がある場所は検討を行う
モールドを屋外に設置する場合の条件
暴風雨時でも吸気口、排気口などから侵入した雨水が変圧器にかからない構造としてください
直射日光がモールドコイルに当たらぬようにガラスまたはアクリル板などで直射日光をさえぎってください。
夏期にはキュービクル内の温度が上昇しますので、換気を十分に行い、変圧器の周囲温度は40℃以下になるよう配慮してください。油入のメリット
冷却効果が優れている(油による冷却)
価格が低い
納期が早い油入のデメリット
定期的な絶縁油の交換が必要
サイズ、重量が大きくなる
油のため燃焼の可能性がある(消火設備への影響)モールドのメリット
機器の定期的なメンテナンスが不要
サイズ、重量が小さい
安全性が高い(燃焼の可能性が低い)モールドのデメリット
屋外に設置する場合キュービクルに条件が出てくる(結露対策)
価格が高い
納期が遅い-
この返信は2年、 5ヶ月前に
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管理者A
キーマスター今回は変圧器の仕様であるモールドと油入について解説したいと思います。単線結線図に油入(若しくはモールド)と書かれているけど仕様の違いは何なの?といった方や設置基準や選定方法はあるの?といった方におすすめの内容となっておりますのでぜひ最後までよろしくお願いいたします。
油入とモールドの違いと選定のポイント
項目 油入 モールド
規格 JIS C 4304 JIS C 4306
メンテナンス 油の劣化診断 なし
絶縁方式 紙・鉱油 エポキシ樹脂
冷却方式 油冷却 空気冷却
燃焼性 可燃性 難燃性
大きさ 大きい(モールドに対し) ー
消火設備 容量により特殊消火が必要 容量にかかわらず大型消火器
使用場所 屋内・屋外 屋内・屋外(条件付き)
価格 安価(モールドに対し) ー設置場所について
近年の受変電方式としてはキュービクル式を採用されていることがほとんどのため油入、モールド変圧器のどちらも採用可能ですが、モールド変圧器を選定する際は下記の点について注意する必要があります。暴風雨時でも吸気口、排気口などから侵入した雨水が変圧器にかからない構造としてください
直射日光がモールドコイルに当たらぬようにガラスまたはアクリル板などで直射日光をさえぎってください。
夏期にはキュービクル内の温度が上昇しますので、換気を十分に行い、変圧器の周囲温度は40℃以下になるよう配慮してください。出典:(モールド変圧器:日立産機システム (hitachi-ies.co.jp))より
油入変圧器のメリット・デメリット
油入のメリット
冷却効果が優れている(油による冷却)
価格が低い
納期が早い
油入のデメリット
定期的な絶縁油の交換が必要
サイズ、重量が大きくなる
油のため燃焼の可能性がある(消火設備への影響)モールド変圧器のメリット・デメリット
出典:(配電用モールド変圧器 製品一覧 配電用変圧器 | 三菱電機 FA (mitsubishielectric.co.jp))モールドのメリット
機器の定期的なメンテナンスが不要
サイズ、重量が小さい
安全性が高い(燃焼の可能性が低い)
モールドのデメリット
屋外に設置する場合キュービクルに条件が出てくる(結露対策)
価格が高い
納期が遅い
油入とモールドのサイズ早見表
単相変圧器 6kV-210/105V 三菱電機 Rシリーズより
容量 Hz 油入 モールド
X Y Z 重量 X Y Z 重量
50 50 490 540 740 245 525 515 830 290
75 605 520 915 330 590 530 860 350
100 615 560 1010 405 530 520 870 390
150 670 580 1060 500 595 565 915 470
200 735 640 1060 610 625 570 1020 600
300 790 625 1230 805 670 595 1190 880
500 945 725 1430 1370 860 725 1225 113050 60 490 540 740 240 525 505 830 270
75 605 520 915 325 590 515 860 320
100 615 560 1010 400 530 515 870 370
150 670 580 1060 495 595 555 915 430
200 735 640 1060 605 625 560 1020 550
300 790 625 1230 800 670 580 1190 800三相変圧器 6kV-210V 三菱電機 Rシリーズより
容量 Hz 油入 モールド
X Y Z 重量 X Y Z 重量
50 50 550 495 760 280 620 400 710 260
75 790 505 915 395 735 470 820 400
100 820 510 1010 480 735 470 820 410
150 815 550 1040 640 810 550 905 590
200 900 550 1070 760 900 560 945 740
300 985 615 1205 1060 930 585 1020 910
500 1150 665 1300 1530 1125 620 1190 142050 60 550 495 760 275 620 400 710 230
75 790 505 915 390 735 455 820 340
100 820 510 1010 475 735 455 820 350
150 815 550 1040 635 810 550 905 500
200 900 550 1070 755 900 550 945 620
300 985 615 1205 1050 930 565 1020 790
500 1150 665 1300 1520 1125 600 1190 1220-
この返信は2年、 5ヶ月前に
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管理者A
キーマスターまとめ
引込点避雷器の設置基準
規定
電気設備の技術基準【法規制(技術基準の解釈他)【避雷器等の施設】(省令第49条)第37条】
1.発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所の架空電線の引込口(需要場所の引込口を除く)及び引出口
2.架空電線路に接続する、第26条に規定する配電用変圧器の高圧側及び特別高圧側
3.高圧架空電線路から供給を受ける受電電力の容量が500kW以上の需要場所引込口
4.特別高圧架空電線路から電気の供給を受ける需要場所の引込口設置免除
受電電力の容量が500kW未満の需要場所引込口であれば免除可能
避雷器の接地工事
他の接地極から1m以上離す
接地抵抗を10Ω以下とする
接地線サイズは14mm2以上にする-
この返信は2年、 5ヶ月前に
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管理者A
キーマスター今回は引込点の避雷器の設置について解説したいと思います。高圧引込時、柱上にPASを設置する際、PASの仕様をLA内蔵にするか悩んだことはないでしょうか。今回の内容は、引込点の避雷器の設置基準はあるのか、免除はできるのかを解説していますので設置基準について気になる方は是非最後までよろしくお願いします。
引込点の避雷器(LA)の設置基準
高圧引込の避雷器については、電気設備の技術基準に記載されています。
法規制(技術基準の解釈他)【避雷器等の施設】(省令第49条)第37条
高圧及び特別高圧の電路中、次の各号に揚げる箇所又はこれに接近する箇所には、避雷器を設置すること。1.発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所の架空電線の引込口(需要場所の引込口を除く)及び引出口
2.架空電線路に接続する、第26条に規定する配電用変圧器の高圧側及び特別高圧側
3.高圧架空電線路から供給を受ける受電電力の容量が500kW以上の需要場所引込口
4.特別高圧架空電線路から電気の供給を受ける需要場所の引込口と記載されており、高圧の架空電線路から供給を受ける需要場所の引込口には原則避雷器を設置しなければなりません。しかし、すべての場所に設置するとは限らず省略可能となる場合もあります。
設置の免除
先ほどの、電技解釈では
”3.高圧架空電線路から供給を受ける受電電力の容量が500kW以上の需要場所引込口”
と謳われているため、受電容量500kW未満であれば規定上設置の義務はないということになります。
しかし雷による機器の損害を考えると500kW以下でも設置検討の余地があるため、ほとんどの需要家においてPASをLA内蔵型にして対策を行っています。避雷器の保護範囲と設置場所
避雷器は、配電線路から侵入してくる雷サージ電流を避雷器に流し雷電圧を抑制し、受電設備の絶縁破壊を防止する役目を担っています。
避雷器と高圧受変電設備の距離が長い場合には、雷サージ過電圧が反射等により大きくなると考えらるため、その有効保護距離を50m以内となるように避雷器を設置する必要があります。LAの接地極仕様
LAの接地極のサイズおよび基準は下記内容となっているため引込点に避雷器を設置する際図面に必ず記載するようにしましょう、
他の接地極から1m以上離す
接地抵抗を10Ω以下とする
接地線サイズは14mm2以上にする
(高圧受電設備規程P68、69より)装柱例及び接地についてにも記載のある通りPASの外箱には接地工事(A種接地)が必要ですが避雷器(A種接地)との共用が可能です。
また、SOG(D種接地)の接地工事とも共用可能なので図面上A種とD種を分けている図面はA種のみでよいことになります。
LA内蔵形のSOGには扉に注意銘板が記載されているので既存改修などの際は確認を行いましょう。-
この返信は2年、 5ヶ月前に
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管理者A
キーマスターまとめ
ハンドホールの設置基準とサイズの選定方法ハンドホールの主な設置場所
建物引込み部分
地中管路の曲がり部分
埋設管路の距離50m以下に1基ハンドホールサイズの選定方法
配管の外形
配管の本数
ハンドホールの有効寸法
配管の離隔
配線の種類(強電・弱電)
配線ルート(直線・90°曲がり)上記の点を考慮し断面図を基に配置しサイズを選定する
FEPの外形寸法
品番 外径(約mm)
FP-30 40
FP-40 54
FP-50 65
FP-65 85
FP-80 102
FP-100 130
FP-125 160
FP-150 189
FP-200 253管理者A
キーマスターまとめ
幹線計算|許容電流によるケーブルサイズの選定方法必要な要素
幹線の許容電流:IW
電動機の定格電流の総和:IM
そのほかの負荷の定格電流の総和:IH重要項目
幹線の許容電流【IW】は IM≦IH の時 IW≧IM+IH
IM>IH で IM≦50A の場合 IW≧1.25IM+IH
IM>IH で IM>50A の場合 IW≧1.1IM+IHIM≦IH の時 IW≧IM+IH
IM「電動機の定格電流の総和」がIH「そのほかの負荷の定格電流の総和」より等しい場合
IM「電動機の定格電流の総和」がIH「そのほかの負荷の定格電流の総和」より小さい場合
IW「幹線の許容電流」はIM「電動機の定格電流の総和」とIH「そのほかの負荷の定格電流の総和」の合計より大きい若しくは等しい値となりますIM>IH で IM≦50A の場合 IW≧1.25IM+IH
IM「電動機の定格電流の総和」がIH「そのほかの負荷の定格電流の総和」より大きい場合
上記かつIM「電動機の定格電流の総和」が50Aと等しい若しくは小さい場合
IW「幹線の許容電流」はIM「電動機の定格電流の総和」に1.25とIH「そのほかの負荷の定格電流の総和」の合計より大きい若しくは等しい値となりますIM>IH で IM>50A の場合 IW≧1.1IM+IH
IM「電動機の定格電流の総和」がIH「そのほかの負荷の定格電流の総和」より大きい場合
上記かつIM「電動機の定格電流の総和」が50Aより小さい場合
IW「幹線の許容電流」はIM「電動機の定格電流の総和」に1.1とIH「そのほかの負荷の定格電流の総和」の合計より大きい若しくは等しい値となります過電流遮断器の選定方法
電動機なし IB≦IW
電動機あり 2.5IW≧3IM+IH IB≦3IM+IH
2.5IW<3IM+IH IB≦2.5IW管理者A
キーマスター電気設備の計画を行う際、幹線設備はほぼすべての件名に必要な設備になります。幹線サイズの正しい選定方法を理解し適正なサイズを求めることで不要なコストの削減・未検討による火災などの事故原因とならないよう選定のための条件を理解し適正なサイズ検討を行いましょう。
幹線選定の重要項目
幹線選定の検討項目
幹線のサイズを選定する際、次の3項目のうち一番大きいサイズを採用します
負荷電流値より大きい許容電流値を持つケーブルサイズ
電圧降下率が規定値以内に収まるケーブルサイズ
分岐幹線の場合、幹線の過電流遮断器の関係を満足するケーブルサイズ幹線の許容電流
幹線にはケーブルサイズ毎に許容電流があり、接続される負荷の定格電流の総合計以上にする必要があります。
特に負荷に電動機が含まれる場合、始動時に大電流が流れるため始動電流を考慮して計算する必要があります。幹線の許容電流計算方法
許容電流のポイント必要な要素
幹線の許容電流:IW
電動機の定格電流の総和:IM
そのほかの負荷の定格電流の総和:IH重要項目
幹線の許容電流【IW】は IM≦IH の時 IW≧IM+IH
IM>IH で IM≦50A の場合 IW≧1.25IM+IH
IM>IH で IM>50A の場合 IW≧1.1IM+IHポイント
幹線の許容電流は、負荷電流値の総和以上を持つものを選定します。
負荷に電動機が含まれる場合、始動電流を考慮し電動機の負荷電流に係数をかけます
その他の負荷より電動機の定格電流が大きい場合・・・
電動機は50Aと小さい若しくは等しい場合1.25倍
電動機が50Aを超える場合1.1倍補足:過電流遮断器の定格電流
過電流遮断器の定格電流
過電流遮断器は、幹線を保護するための役割をもつためIB「過電流遮断器の定格電流」はIW「幹線の許容電流」より小さい若しくは等しくする必要がありますが負荷に電動機が接続されている場合下記条件により選定します。電動機なし IB≦IW
電動機あり 2.5IW≧3IM+IH IB≦3IM+IH
2.5IW<3IM+IH IB≦2.5IW負荷に電動機を含まない場合
電動機なし IB≦IW
※過電流遮断器はケーブルの許容電流より小さい若しくは等しい値を選定します負荷に電動機を含む場合
ケーブルの許容電流×2.5≧電動機の定格電流×3+その他の負荷の定格電流のとき
過電流遮断器≦電動機の定格電流×3+その他の負荷の定格電流の値を選定します管理者A
キーマスターまとめ
低圧幹線を分岐する場合の過電流遮断器の施設
分岐した幹線の過電流遮断器を省略する条件
分岐した幹線の許容電流IWが、幹線の過電流遮断器の定格電流IBの55%以上の場合(分岐した幹線の長さに制限なし)
分岐した幹線の長さが8m以下で、その許容電流IWが、幹線の過電流遮断器の定格電流IBの35%以上の場合
分岐した幹線長さが3m以下で、負荷側に幹線を接続しない場合(分岐した幹線の許容電流IWに制限なし)分岐した幹線の長さに制限なしの場合
分岐側に/の 過電流遮断器を 設置する場合 許容電流の制限なし
免除する場合 幹線の過電流遮断器の定格電流×0.55分岐した幹線の長さ8m以下の場合
分岐側に/の 過電流遮断器を 設置する場合 許容電流の制限なし
免除する場合 幹線の過電流遮断器の定格電流×0.35分岐した幹線の長さ3m以下の場合
分岐側に/の 過電流遮断器を 設置する場合 許容電流の制限なし
免除する場合管理者A
キーマスター内線規程や参考書などで”分岐した幹線の過電流遮断器の省略”の記述を目にすることがあるかと思います。これは幹線の分岐側に過電流遮断器を施設することが前提としており、分岐側の幹線の許容電流×係数以上の許容電流であれば過電流遮断器を省略可能ということになります。しかし過電流遮断器を施設しなければいけないという認識が薄いため条件を満足していない場合でも過電流遮断器を省略している場合があります。条件をよく理解し適正な計画ができるようにしましょう。
分岐した幹線に施設する過電流遮断器の省略とは。
幹線の敷設方法として単独幹線、分岐幹線があります。分岐幹線の場合、主幹の過電流遮断器と別に分岐幹線側に過電流遮断器が必要となります。ただし次の条件を満足する場合過電流遮断器を省略することが可能となります。幹線分岐の過電流遮断器の省略条件
幹線から細い幹線を分岐した場合、細い幹線側に過電流遮断器を施設する必要があります。
しかし次の条件の場合過電流遮断器を省略することはできます。分岐した幹線の許容電流IWが、幹線の過電流遮断器の定格電流IBの55%以上の場合(分岐した幹線の長さに制限なし)
分岐した幹線の長さが8m以下で、その許容電流IWが、幹線の過電流遮断器の定格電流IBの35%以上の場合
分岐した幹線長さが3m以下で、負荷側に幹線を接続しない場合(分岐した幹線の許容電流IWに制限なし)過電流遮断器の省略を適用する場合のメリット・デメリットは以下になります
メリット
分岐側に過電流遮断器の施設が不要になる
デメリット
幹線サイズを太くなる分岐の長さに制限なしの場合
分岐の長さに制限なし
条件
幹線の長さ :制限なし
幹線の許容電流:主幹の過電流遮断器×0.55
※分岐側の過電流遮断器を省略した場合、主幹の過電流遮断器×0.55以上の許容電流を持つケーブルサイズを選定する分岐の長さ:8m以下の場合
分岐の長さ8m以下
条件
幹線の長さ :8m以下
幹線の許容電流:主幹の過電流遮断器×0.35分岐の長さ:3m以下の場合
分岐の長さ3m以下
※分岐側の幹線の長さが3m以下の場合、過電流遮断器の有無に関わらずケーブルの許容電流の制限がかかりません
条件
幹線の長さ :3m以下
幹線の許容電流:制限なし管理者A
キーマスターまとめ
変圧器二次側の電圧計及び電流計の選定方法電流計の選定方法に必要な条件
トランスの二次側電圧
トランスの容量
トランスの仕様(単相・三相)電流値の計算式
三相の場合:定格電流値[A] = 300[kVA] ÷ 0.21 ÷ √3
単相の場合:定格電流値[A] = 300[kVA] ÷ 0.21電圧計の選定方法
トランスの2次側電圧値により選定する
一次側電圧[v] 2次側電圧[v] 電圧計[v]
6,600 210 300
6,600 210ー105 300
6,600 440 500-
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管理者A
キーマスター今回は受変電設備における変圧器・トランスの二次側計器類の選定方法について解説したいと思います。トランスの2次側って何が必要なの?変流器や変成器の選定方法について知りたい方におすすめの記事となっていますので是非最後までよろしくお願いします。
電流計の選定方法
変圧器2次側電流の計算方法電流計は変圧器容量から変圧器2次側の電流値を計算し機器仕様の選定を行います。変圧器2次側定格電流を算出する場合次の項目を確認しましょう。
トランスの2次側電流に必要な条件
トランスの二次側電圧
トランスの容量
トランスの仕様(単相・三相)トランス2次側電流の計算例
トランスの二次側電圧 :210[v]
トランスの容量 :300[kVA]
トランスの仕様 :三相
A=300[kVA]÷0.21÷√3≒825[A]
上記計算により、トランスの2次側定格電流値は825[A]流れることになりこの値を超える機器を選定する必要があります。変圧器容量による電流計の選定表
三相トランスの場合 ※210Vで計算
容量[kVA] 定格電流[A] 電流計[A] 将来性を考慮した場合
20 55 75 100
30 83 100 200
50 138 200 300
75 206 300 400
100 275 400 500
150 412 500 750
200 550 600 900
300 825 1000 1500変圧器二次側電流値の計算式
定格電流値[A] = 変圧器容量[kVA] ÷ 二次側電圧[Ⅴ] ÷ √3
単相トランスの場合 ※210Vで計算
容量[kVA] 定格電流[A] 電流計[A] 将来性を考慮した場合
20 96 150 200
30 143 200 300
50 238 300 400
75 350 500 600
100 476 600 800
150 715 1000 1200
200 953 1200 1500
300 1430 2000 2000変圧器二次側電流値の根拠式
定格電流値[A] = 変圧器容量[kVA] ÷ 二次側電圧[Ⅴ]
工場や福祉施設など改修や増築によるトランス容量の変更により計器の取り換えを行わないで済むよう設計時は建物用途や将来性を考慮して必要な場合1.2~1.5倍の電流値を想定して選定するようにしましょう
電圧計の選定方法
トランス2次側の電圧計は電圧値により選定するためトランスの2次側の電圧を確認することで選定することができます。
主に使用される変圧比
一次側電圧[v] 2次側電圧[v] 電圧計[v]
6,600 210 300
6,600 210ー105 300
6,600 440 500 -
この返信は2年、 5ヶ月前に
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